仕事や作業中、一つミスをしたことをきっかけに、その後も失敗が続いてしまうことはないでしょうか。
「何やってるんだ」
「遅れを取り戻さなければ」
「今度は失敗できない」
そう思えば思うほど焦ってしまい、普段ならしないようなミスまでしてしまう。
私自身にも、このような経験があります。
フォークリフトでトラックから荷物を積み下ろしているとき、最初の小さなミスを引きずり、それが次のミスにつながってしまうことがありました。
では、なぜ一つの失敗が次の失敗につながってしまうのでしょうか。
私が自分の経験を振り返って気づいたのは、問題は最初のミスだけではなく、その後に起こる「焦りと怒りの連鎖」にあるのではないかということでした。
この記事では、一つのミスから失敗を連発してしまう理由と、その連鎖を「次の一手」で切り替える方法について考えます。
一つのミスが次のミスにつながるのはなぜか

一つ目のミスそのものは、誰にでも起こります。
問題は、その直後です。
ミスをする
↓
「何やってるんだ」と自分に腹が立つ
↓
早く取り戻そうと焦る
↓
目の前の作業への集中が乱れる
↓
次のミスをする
↓
さらに焦る
こうして、一つだったはずのミスが連鎖していきます。
私自身も仕事中、落ち着いて一つずつやればいいと分かっているのに、「早く終わらせたい」「遅れてはいけない」という気持ちが強くなり、かえって失敗することがありました。
つまり、次のミスにつながる原因の一つは、最初の失敗をした後も、その失敗を頭の中で引きずったまま次の作業へ進んでしまうことです。
責任感は捨てなくていい。失敗した自分を責め続けない
ここで勘違いしたくないのは、「失敗しても気にするな」「もっといい加減に仕事をすればいい」という話ではないことです。
仕事をきちんと終わらせたい。人に迷惑をかけたくない。安全に作業したい。そう思う責任感は大切です。
しかし、責任を持つことと、自分を責め続けることは違います。失敗した原因を確認することは必要です。
しかし作業中に、
「何でこんなこともできないんだ」
「また失敗した」
「自分はダメだ」
と考え続けても、最初のミスは取り消せません。むしろ必要なのは、失敗を認めたうえで、次の作業へ意識を戻すことです。
失敗したら「よし、次の一手」
そこで私が使いたいと思ったのが、「失敗を許す。よし、次の一手」という短い言葉です。
失敗を許すとは、ミスをなかったことにする意味ではありません。「起きてしまったことは、ここでいったん受け入れる」という意味です。
そして、「よし、次の一手」と自分に言う。焦っているときに、難しい理屈を思い出す必要はありません。
一度息を吐いて、
失敗を許す。
よし、次の一手。
今やることだけを見る。
これだけです。反省が必要なら、落ち着いてからすればいい。
作業中にまず必要なのは、過去のミスを何度も頭の中で繰り返すことではなく、次の一手を安全に、丁寧に行うことです。
怒りも焦りも「今起きている心の動き」として見る
最近、私は般若心経を学んでいます。その中に、「照見五蘊皆空(しょうけんごうんかいくう)」という言葉があります。
般若心経の「空」は非常に深い教えなので単純化はできませんが、日常の実践として私が参考にしたいのは、今起きている感情を、そのまま自分自身だと決めつけないことです。
失敗して怒りが湧いたとき、「自分は怒りっぽい人間だ」ではなく、「今、自分の中に怒りが起きている」と見る。
焦ったときも、「自分はダメだ」ではなく、「今、焦っている」と気づく。
気づいたら、また目の前へ戻る。
「よし、次の一手」
仕事中に起こる失敗も、自分の心の動きに気づき、次の行動を選び直す練習に変えることができます。
まとめ|一つのミスを、二つ目のミスにしない
ミスを完全になくすことは難しい。焦りや怒りが一切起きない人になる必要もありません。
大切なのは、一つ目のミスの後です。
ミスをする
↓
気づく
↓
失敗を許す
↓
「よし、次の一手」
↓
目の前の作業へ戻る
最初のミスは変えられません。しかし、その後の一手は選べます。責任感を捨てる必要はありません。
失敗した自分を責め続けるのではなく、次に何をするかへ意識を戻す。
まずは仕事や日常生活で失敗したとき、一度だけ、
「失敗を許す。よし、次の一手」と口にしてみる。
そこから始めてみてはいかがでしょうか。

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