近ごろ、テレビやSNSを見ていて思うのは、「本当のことを言ってくれる人」がいかに少ないか、ということです。スポンサーや世間の空気を気にして、本音を語ることが難しい時代。
そんな中で、私はある出来事に心を動かされました。
以前このブログでも紹介した、ジャーナリストの佐藤章さんと、れいわ新選組代表・山本太郎さんが名刺交換されたエピソード。
あの記事は多くの読者の方々に読まれ、予想以上の反響をいただきました。きっとそれは、単なる挨拶ではなく、「本物の言葉を交わす人間同士の出会い」に、読者自身が何かを感じ取ってくださったからだと思います。
今回はその続編として、「言葉に責任を持ち、弱者の視点から社会を語る語り手たち」に焦点を当てます。
佐藤章さん、そしてもう一人、タレントでありラジオパーソナリティの大竹まことさん。お二人の言葉に私がなぜ惹かれるのかを、読者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
「本物の言葉」に共通するもの──正直さ、誠実さ、そして怒り
ジャーナリズムとエンターテインメントという異なる領域に身を置きながらも、佐藤章さんと大竹まことさんに共通しているのは、「真っ当さ」と「誠実さ」を貫く姿勢です。
嘘のない言葉を届けるという覚悟、そして何より、社会の中で見落とされがちな“弱い立場”の人々に寄り添うまなざしがあります。

それから、矛盾に満ちた社会に対して、丁寧に、しかし決して目をそらさずに疑問を投げかける。
その姿勢の奥には、静かだけれど確かな怒りが宿っているように思います。
佐藤章さん──真実を追い、差別と闘うジャーナリスト
「一月万冊」で語られる“本音のニュース”
佐藤章さんは、元・朝日新聞の記者として、数々の社会的テーマに果敢に切り込んできたジャーナリストです。
現在はYouTube番組『一月万冊』で、政治・経済・教育問題など幅広いテーマを取り上げ、スポンサーに忖度しない「角度の高い」情報を発信しています。

視聴者に媚びることなく、構造の裏に潜む真実を語るその姿に、私はいつも強い信頼を感じます。
差別を見過ごさず、声なき声を拾う
特に印象的だったのが、国民民主党・玉木代表の男女差別的発言に対して、佐藤さんが毅然と疑義を呈した場面です。
「これは言葉の問題ではない。価値観の問題だ」と語った佐藤さんの言葉には、単なる批判ではなく、“人としての矜持”が宿っています。

大竹まことさん──芸人の枠を超えた“語り手”
ラジオという場で語る、社会への静かな怒り
大竹まことさんは、長年テレビや舞台で活躍する一方、文化放送『大竹まこと ゴールデンラジオ!』で、日々社会に向き合う発言を続けています。
本人は「芸人ですから」と謙遜されますが、その裏には、世の中の理不尽さに対する静かな怒りと、人々への深い共感が滲んでいます。

「上から目線」ではなく、共に生きる目線
大竹さんの言葉には、常に“弱者の側に立つ”という一貫したスタンスがあります。
社会構造に傷ついている人たちを見過ごさず、その怒りや悲しみにそっと寄り添う言葉を届けてくれる。これもまた「言葉の力」の一つの形だと私は思います。
本物の語り手がいるという希望──そして、私たちにできること
佐藤章さんと大竹まことさん。お二人に共通するのは、「言葉に責任を持つ」という覚悟と、「正直さを失わない」という信念です。
彼らのように、誰かの痛みに寄り添い、声なき声を代弁できる存在がいること。それはこの社会にとって、大きな希望ではないでしょうか。

かつて名刺を交換した佐藤章さんと山本太郎さんも、同じようなまなざしでつながっていたように思います。私は、そんな言葉のリレーが、これからも続いてほしいと願っています。
そして自分自身も、言葉を通して誰かの心にそっと寄り添える人間でありたい。そう思いながら、今日も記事を書いています。
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